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●シンプルな小冊子タイプなら予算不足問題をクリアできる。

こんにちは。

街の印刷屋さん(香川県三木町 アート印刷)の

十河尚史(そごう ひさし)です。

 

2週間前に、50代女性のNさんが、

こんな相談で来社されました。

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200ページの立派な本をつくるとなると、

50万円も100万円もかかると思うので、

それは、最初から諦めているのですが、

B6サイズで、本文60ページの小冊子なら、

どれぐらいの予算でできるのですか?

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概算見積りをするためには、

もう少し情報がほしかったので、

私はNさんに次の質問をしました。

Q:小冊子ということは、シンプルな装丁の本でよいのですね?

A:はい、そうです。ただし、表紙はカラー印刷にしたいです。

Q:本の内容は?

A:約50ページの短編小説です。

本文以外にプロローグとエピローグ、その他で合計56~60ページの予定です。

Q:本文はモノクロ印刷ですね?

A:はい、そうです。

Q:表紙のデザインは誰が?

A:御社でデザインしてください。

Q:小説なので写真はありませんね?

A:ありません。

Q:原稿はWORDで入稿できますか? 

A:はい、すでにWORDでほぼ完成しています。

Q:表紙カバーをつけたいですか?

A:予算を抑えたいのでカバーは不要です。

Q:印刷冊数はどれぐらいですか?

A:200~300冊です。

 

私は、Nさんに、

「Nさんのイメージしている小冊子はこんなタイプですか?」

と、7年ほど前に製作したB6サイズの本をお見せしました。

すると、Nさんは、

「はい、これほどページ数はありませんが、このイメージです♪」

という返事が返ってきました。

 

◆  シンプルな装丁の小冊子タイプで見積り計算

私は次の仕様で概算の見積り計算をしました。

<仕様>

B6サイズ(天地182ミリ×左右128ミリ)のシンプルな装丁の本。

※装丁とは:表紙カバー、見返しなどの製本仕様。さらに表紙デザイン、扉のデザインなども含みます。

 装丁の文例:「この本の装丁はセンスがいい!」「この装丁は誰が担当したのですか?」

表紙はカラー印刷。アート印刷がデザイン提案する。

本文は約60ページでモノクロ印刷。用紙は書籍用紙(すこしクリーム色で目にやさしい紙)

写真はナシ。原稿はWORDで入稿。

アート印刷で大見出し、小見出し、本文をレイアウト調整をする。

本番印刷前の校正出しは2~3回

製本方法は無線とじ製本(表紙カバーなしの文庫本の製本方法)

一つだけ、ちょっと贅沢な加工を入れました。

それは、表紙PP加工。

※PP加工とは:表紙の印刷面を保護するためのビニール表面加工。

 表紙を保護するとともに、高級感を出すことができます。

以上の仕様で、200冊と300冊の概算見積りを計算しました。

 

◆Nさんに伝えた概算見積りは・・・

翌日、Nさんに電話で伝えた概算見積は、

200冊が145,000~155,000円(税別)

300冊が170,000~180,000円(税別)

 

この概算見積りをNさんに伝えると、

この金額なら嬉しいです。

消費税を入れても20万円以内に収まりそうですね♪

では、最後の原稿チェック作業に入ります(^o^)

と、大変喜ばれていました。

 

【今日のまとめ】

印刷予算を抑えたいのなら、

「本のサイズ」と「装丁」をシンプルな

小冊子タイプにする。